最近、葉の枯れの早さを気にしている方を多く見かけたので、考えられる原因と対処法について考えられることをまとめていきます。
まずは葉の枯れが早く起きる場合や、なかなか葉数が増えない場合に考えられることには次のようなことが起きていることが考えられます。
①花芽が出ようとしているor花芽が出てきている時
②季節的なもの
③病気
思い当たることはありますか?
詳しく見て行きましょう。
①花芽が出ようとしているor花芽が出てきている時
多肉が花芽を出す際に株の下葉を枯らしながら成長することもあるようです。
花芽が出て来る時には下の葉のエネルギーを使いながら(下葉を枯らしながら)花茎をあげて行くものもあります。
私は交配もしたいので、なんとか花を咲かせるため、葉と葉の間から花芽の先っぽが顔を出したら、交配が終了するまで水やりの頻度を上げています。
枯れの状態を見ながらですが、多くて週1〜2回にあげます。
株の大きさが特に小さいもの、水をあげてもジュレったりしにくい種類については株の大きさを見ながら水やりの頻度を多めにするのがいいと思います。
花は交配をしない場合には早めにカットすると、株を弱らせないで済みます。
アザミウマ、アブラムシ、カイガラムシといった害虫も、花芽が好きで寄ってきたりするので、
(普段虫を見ないような場合でも花芽にだけめちゃめちゃついていることもあります)
必要ない場合には早めにカットしたり、オルトランやアルバリンを早い段階で土に散布することをお勧めしたいです。
②季節的なもの
春や秋といった多肉の成長期や、晴れた日が続く場合など乾燥しやすい時期にはどうしても下葉が枯れる速度が早くなります。
下葉の枯れ具合を見ながら水やりの頻度を普段より少し多めにしています。

③病気
検査に出している訳ではないので、こうではないだろうかという私の憶測になります。
殺菌剤の説明書を読んでいると、葉先枯病、葉枯病という病気があるのを見つけました。
とても立派なカンテの株を育てている人を見て、私もこんな風に育てたいと思い、色々と思い当たるお世話をしてみます。半年前に植え替えたばかりで中心は元気な株。いくら水や肥料を添加してもなかなか大きくならずに葉が枯れていくことを不思議に思って、病気を疑いました。それらしい病気はないだろうかと殺菌剤の説明書の中から探していくと葉枯病という病名を見つけ、殺菌剤を散布して様子をみることにしました。
そのカンテは春に植え替えたばかりで、その秋冬には根も張って元気に成長しているはずなのに、葉の枯れがとても酷くて、かなり小さくしてしまいました。
特にカンテなど冬場に葉が枯れ込みやすいと言われている種類は「そういうもの」と思いがちかなと思います。
葉枯れ病は黒星病とも症状が似ている場合があるのですが、黒星病の薬(サンヨール)では治療できませんでした。
今回はオーソサイドを散布して病気を治療しました。
特に葉先枯病は植物の葉の先端から枯れて行くため、エケベリアの場合は通常の葉の枯れのように見えるようです。
ただ、株の下の方から徐々に葉が枯れていく訳ではなくて、株の中央部分からも葉が枯れたり、株の一方向が枯れたり、葉が枯れていく段階で若干葉の色が黒くなっている場合には葉先枯れ病を疑った方がいいかも知れません。
小雪園のある関東南部では真冬の間も病気が進行していたようです。
今回はオーソサイドの散布で症状が止まりました。
水や肥料をあげているのに葉の枯れが止まらない場合には、葉枯病を疑ってみるのも一つの手かなと思います。
自分の手持ちの農薬では他にベンレート、トップジンM、ジマン・ダイセンなどが治療に使えそうです。オーソサイドは今回が初めての使用となりましたが、葉に薬液の痕も残らず、良かったです。今のところ、薬害も見受けられません。