グラプトペタルム属の花を交配するタイミング

グラプトペタルム属の花を交配するタイミング

おはようございます(*^▽^*)
台風が接近していますね。
皆さんのお住まいの地域は大丈夫でしょうか。
小雪園は今回は台風から離れているので、台風対策はせずに様子を見守っています。
どこの地域も大きな被害がなく過ぎてくれると良いのですが。

今年は多くの人が交配チャレンジをしていますね!
ブログを読んで自分もやってみたくなったとか、小雪園からお迎えした苗で交配をしていますという報告を沢山いただいております。
本当にありがとうございます!
私も交配は2015年頃からチャレンジしていて、まだまだ納得のいく1つが出来ないので命名せずにいるのですが、ようやく形に出来るかなと思っているところです。

小雪園では銀天女交配はしていないんですか?と何年か前からお問合わせいただいていたのですが、今まではエケベリア一筋で交配していたため経験がなく…
(過去にだるま姫秋麗を使った交配は少しだけ作っていました。)
今年は、グラプトペタルム属、セダム属を母親に使った交配もしていて、私以外にも挑戦している人がいると思ったので、交配のタイミングについて銀天女の花を使って説明していきたいと思います。
銀天女×chihuahuaensis,Yecoraの種子です。

やっと種子が採れて、確信が持てました(*^▽^*)
今までエケベリアで交配していたので、エケベリアって比較的簡単な方なんだな、と思いました。
花の時間的な経過を見ながら交配のタイミングを説明していきます。

①開きかけ
花が開きかけの状態です。
この時点ですでにおしべの花粉が交配に使える状態になっています。
色が黄色っぽくないので、多少未成熟なところもあるかもしれません。
自家受粉を避けるために、めしべの準備が出来る前におしべを全て回収すると尚いいです。
(絶対ではありません)
自家不和合性のある植物だと、誤ってめしべの先に花粉がついてしまうとカラカラの種子が出来るようですが、この段階ではまだめしべは交配に使える段階ではありません。
③の写真で見られますが、銀天女の花の構造はおしべが完全に外を向き、虫や人の助けがなければ受粉出来ないような作りになっています。

②開花
花が完全に開くと、初期の段階ではめしべのすぐ近くにおしべが集合しています。
この時点ではおしべはもふもふになっていて交配の準備が出来ていますが、めしべはまだ交配出来ません。
おしべを他の交配に使う場合にはこの時点で花粉の回収をすると沢山花粉がついているので、交配の成功率もグッと上がると思います。

③開花してしばらく経った頃
おしべが外側に反るように出ます。
この時点ではおしべの花粉も落ちたりして、開花すぐの②の状態と比較して花粉の量も少なくなっています。
この段階ではめしべを交配に使うにはまだ未成熟です。

④交配に使える花の状態
写真のめしべの状態を見ていくと、写真右側の赤い矢印がある花のめしべの先端に白い点が出来ているのが分かります。
この状態になってからめしべに花粉をつけて交配をすると成功しやすいです。
この時点ではおしべは既に下を向き、花粉もほとんど落ちて黒くなっています。

交配が終了した鞘は、交配してから大体1ヶ月を目安に回収しています。
エケベリア属も鞘が開かなかったものは交配してから大体1ヶ月くらいを目安に回収しているので、回収の目安になると思います。
グラプトペタルム属は鞘の成熟までにエケベリア属よりも時間がかかるようです。
交配から1ヶ月以上が経過したものを回収したのが1枚目の写真なんですが、既に種子は成熟していました。

今日は一粒万倍日なので昨日回収した種を蒔いていきたいと思います!