おはようございます(*^▽^*)
2022年1月21日(金)
予想最高気温7℃、予想最低気温−4℃(Yahoo!天気より)
寒い朝ですね( ;∀;)
写真は2020年にKoehresから種子を購入した中から選抜した、hyalina,San Luis de La Pazです。
生き物だから遺伝子の組み合わせによって中にはおかしな株なども出てきて。
綺麗に色付くからと選抜した株の中にも、茎が内側から裂けてしまうものなどもあり、場所もないこともあっていくつか淘汰しました。
2月〜3月くらいに播種し、1年目で肥料多めの土に植えマメにお世話をしてあげると、翌年には直径6cmのポットいっぱいまで大きくなります。
種子を蒔いた翌年に花芽をつけるものも出てきます。
今年実生を始める方は、そろそろ実生の準備なども進めていると思います。
小雪園での播種の仕方をまとめたページがあるので、良かったら参考にしてください(*^▽^*)
いずれ交配にチャレンジしてみたい!という方から、交配に適した株の条件について最近よくお問合せをいただくので、自分の経験に基づいて説明していきたいと思います(*^▽^*)
①それなりの大きさがあり、株が成熟していること
株が成熟していないと細い花芽が上がったり、花がちゃんと咲かなかったりします。
花粉を採取して父親として使っても受粉しないこともあります。
これは不稔なのかな?と思って翌年交配に使ってみると充分交配出来ることもあるので、株の成熟度やその年に株の中にどれだけエネルギーを貯められたのか、ということが大きく関わってくると思います。
②母親、父親として交配する能力が備わっていること
不稔と呼ばれる株があります。交配能力が弱いことが多いです。また、母親としてのみ交配に使えるもの、父親としてしか使えない株があります。
③交配した苗を将来ICNなどへの登録を目指す場合には、両親がわかっているものを交配に使う
韓国から来た苗は、両親が分かっていないものも多いです。
日本に古くからいる桃太郎も実は両親が分かっていない
(チワワエンシスとリンゼアナの交配で、チワワリンゼ=桃太郎という話も聞くんですけど)
…実際にはよく分からないものなのなんだとか。
両親が分からないものは学術的な価値も低いとされています。
趣味で交配する分にはあまり気にしなくていいところだと思っています。
私自身、実生を始めて数年が経過していますが、花粉の量の違いや花芽を出す条件など、その年によって違うことも多々あり、まだまだ分からないことが多いと思っています。
実生を始めたけれど全く出来なかった時、実生をしやすい苗(種子が出来やすい苗)について先人に聞いたことがあるんですけど、当時は、交配された苗よりも原種の方が種子が出来やすいと言われていました。
(まだまだ実生が出来る人が少なかった時代です)
いつか実生をしてみたいと思っていた私は、そこから交配苗よりも原種を集める方向に向かいます。
原種を購入していくと、今度は、それ単体(自家受粉)では種子が出来にくいという壁にあたります。
全く同じ遺伝子のもの同士(葉挿しや挿し芽、自家受粉)では種子が出来ない種類でも、別の個体と交配すると種子が出来ることもありました。
韓国苗は種子が出来にくいという話も聞いていましたが、実際にしてみたところ、沢山出来る種類もありました。
種子が出来にくいものには不稔の株ではないのかと疑い、マークをつけておいて翌年交配に挑むと種子が沢山出来て交配が成功することもありました。
結局は、その1年、どれだけその株を元気にさせられたかが最も重要なのではないかと思うようになりました。
とある実生家さんが本を出版されるということで、質問を受け付けていた際に、軽い気持ちで
「薬剤はどういったものを使われていますか?」
と質問をしたことがあります。
そのころは私も沢山の実生が出来るようになり、今以上の苗を健康に残すために、他に何かできることはないかと模索している時でした。
すると大変お怒りになられて、
薬剤を使っているから簡単に実生が出来ていると思わないで欲しい
交配に使う株にどれだけエネルギーがあるかで、発芽する量も変わってくるし、出た芽も早く大きくなり、薬剤を使わなくても健康に育つ
という主旨の話を教えて貰いました。
当時は軽い気持ちでコメントしたので、突然のことで私も驚いてしまい…
実生家さんはしばらくお怒りになられていましたが(本当にごめんなさい)
私は大きなヒントをもらったと思っています。
株の中のエネルギー。
見ることは出来ないんですけど、実生をする上でこれはとても大事だと思います。
花芽が上がる条件について調べてみると、花芽は、株の成熟に関わらず、様々な条件で上がるようです。
次回に続く